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いへばえにいわねば胸にさわがれて
心ひとつに歎くころかな

歌の意味
口に出して言おうとすると言う事ができず、言わなければ胸の思いにさわがれ乱されて、自分の心の中だけで嘆くこの頃である。
鑑賞
三十四 いへばえに

ある男が、自分に対して少しも心を動かさず冷淡な女に言い送った歌。

つれない相手であるのに、あきらめきらない。恥も誇りもなく言い送ってどうなるかも考えず、ただ自分の思いだけを知ってもらいという気持ちを抑えきれなかった。
作者
出典
伊勢物語

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