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岩間より生ふるみるめしつれなくは
潮干潮満ちかひもありなむ

歌の意味
岩の間から生えている海松布(みるめ)が変わることがないのは、潮がひいて行き、また満ちて来て貝がつくこともあるだろう。
鑑賞
七十五 大淀の

 ある男が女に「あなたを伊勢の国につれて行っていっしょに住みたい」と言った。
 歌は男が詠んだ「袖ぬれて海人の刈りほすわたつうみのみるをあふにてやまむとする」に対する女の返歌。

 伊勢へ一緒に行こうと男に誘われ、それを女は断る。男がそれでもと食い下がる。そんな男に詠んだ歌で、私は今はあなたに逢う気はないが顔を合わせていれば気が変わって、長く知り合った効(かい)もあるでしょうという意味で詠まれている。

 みるめしは「海松布(みるめ)」と「見る目」の掛詞。
 かひは「貝」と「効(かい)」の掛詞。
作者
出典
伊勢物語
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