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白露は消なば消ななむ消えずとて
玉にぬくべき人もあらじ

歌の意味
消えてしまいそうな白露は、消えてしまうならば消えてしまってほしい。消えなかったとしても飾りの玉として紐を通す人もいないでしょう。
鑑賞
百五 白露の

 ある男が「このままでは死んでしまうだろう。」と女に言った。
 歌は男の言葉を受けた女が詠んだ。
 この歌を聞いた男は女のことを失礼だと思ったが、ますます女に執着する気持ちが強くなった。

 男の言う「死ぬ」とは、女のことをとても強く恋慕っているのに、冷淡で無情な態度を責める意味で言っている。
 それに対して女の歌は、だれも男の気持ちを汲み取って親しくなろうとは思わないと言う意味である。

 玉にぬくは、玉飾りとして紐を通して身につけることから親しい間柄になる比喩である。
作者
出典
伊勢物語
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