粽(ちまき)をまくためのあやめの葉を刈るために、あなたは沼で苦労したのですね。同じころ私は野に出て狩りをするのが、とてもつらかった。
あなたは私のことなど、まったく気に掛けないでいるだろうが、あなたの言葉が何かの折にふれるたびに頼りに思えて仕方がない。
恋い悩み、漁師が刈り取る海藻にすみついている「われから」という虫のように自分自身のどうにもならない気持ちのために身を砕いて苦しんだ。
その名前のとおりであるならば浮気で誠意のないたはれ島は、けっして島自身が浮気などしないのでうちよせる波で濡れているように、事実無根のうわさをたてらているのだ。
過ぎ去ったかつての艶やかな美しさはどこ行ってしまったのか。桜の美しい花を散らして、みすぼらしい姿になってしまったことだ。