古今和歌集
醍醐天皇の勅命により『万葉集』に選ばれなかった古い時代の歌から撰者たちの時代までの和歌を撰んで編纂し、奏上された。撰者は紀貫之、紀友則(編纂途上で没)、壬生忠岑、凡河内躬恒の4人。
伊勢物語
平安時代初期に成立した歌物語。『在五が物語』、『在五中将物語』、『在五中将の日記』とも呼ばれる。作者は未詳。全125段からなり、ある男の元服から死にいたるまでを仮名の文と歌で作った章段を連ねることによって描く。歌人在原業平の和歌を多く採録し、主人公を業平の異名で呼んだりしているところから、主人公には業平の面影がある。「いろごのみ」の理想形を書いたものとして、『源氏物語』など後代の物語文学や、和歌に大きな影響を与えた。