- 歌の意味
- 夜も明けたなら水槽につっこんでやらずにおくものか、あのばかな鶏が夜も明けないうちに早々と鳴いて、いとしい夫を送りだしてしまったことよ。
- 鑑賞
- 十四 桑子にぞ
ある男がむつの国(奥羽地方)へあてもなく出かけ、その土地に住む女と出会った。女は都から来た男に興味を持ち、男を慕った。
「なかなかに恋に死なずは桑子にぞなるべかりける玉の緒ばかり」と詠んだ女の素朴で一方的な恋情に、男は閉口しながらも心を惹かれ一晩を共にする。
歌は夜明け前に男が出て行ってしまった後に、女が詠んだ。
- 作者
- 出典
- 伊勢物語