古典和歌stream
表題
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伊勢物語
あだなりと名にこそたてれ桜花
年にまれなる人もまちけり
歌の意味
桜の花は誠実さがなく、すぐに散ってしまうことで有名であるけど、一年の間でもごくたまにしか来ない人を花も散らさず待っていた。
鑑賞
十七 あだなりと 何年かの間たずねて来なかった人が、桜の花が満開の時に、花を見にやってきた。 歌は家の主が久しぶりにたずねて来た人に詠んだ。 花が美しく咲いている時にたずねて来たので、うれしくなって相手に軽口を言う雰囲気がある。
出典
伊勢物語
その他の歌
これやこのあまの羽衣むべしこそ 君がみけしとたてまつりけれ
秋や来る露やまがふと思ふまで あるは涙の降るにぞありける
けふこずはあすは雪とぞふりなまし 消えずはありとも花と見ましや
紅ににほふはいづら白雪の 枝もとををに降るかとも見ゆ