古典和歌stream
表題
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古今和歌集
春雨ににほへる色もあかなくに
かさへなつかし山吹の花
歌の意味
春雨であざやかに映える色だけでも飽きないのに、さらに香りにまで心ひかれることだ、この山吹の花は。
鑑賞
巻第二 春歌下
雨で洗われて、山吹の花の色と香りがいっそう鮮明になると情景が詠まれている。
「にほへる」は匂うの意味で色彩にも用いられる。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
わがやどにさける藤波たちかへりすぎがてにのみ人の見るらむ
今もかもさきにほふらむ橘のこじまのさきの山吹の花
山ぶきはあやななさきそ花見むとうゑけむ君がこよひこなくに
吉野川岸の山吹ふくかぜにそこの影さへうつろひにけり