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待つ人にあらぬ物から初雁の
今朝鳴くこゑのめづらしき哉

歌の意味
私が待っている人からではないけれど、今朝はじめて鳴いた雁の声はすばらしく心ひかれることだ。
鑑賞
巻第四 秋歌上

 はじめて来た雁を詠んだ歌。

 秋になると北方から飛来する雁は蘓武の故事から、手紙を携えて来るものとされた。便りを待つ作者にとって、雁の鳴き声がいつもと違う聞こえ方で新鮮な喜びを感じている。
作者
在原元方
出典
古今和歌集

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