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秋はきぬ紅葉は宿に降りしきぬ
道ふみわけてとふ人はなし

歌の意味
秋になってしまった。紅葉が我が家の庭に降り敷いてしまったけれど、それを踏み分けて訪れる人はいない。
鑑賞
巻第五 秋歌下

 物寂しい秋に、散ってしまった紅葉、孤独な作者と寂しさを「-きぬ-きぬ-なし」と妙にテンポのいいリズムで詠まれている。

 この家の主が恋慕う人を待っても来てくれないのか、または家の主は落ちぶれたりして世間から見向きもされなくなって訪れる人がいなくなったのか、作者の境遇を想像させる歌である。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集

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