古典和歌stream
表題
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古今和歌集
袖ひぢてむすびし水のこほれるを
春立つけふの風やとくらん
歌の意味
あつい夏のころ知らず知らず袖がぬれながら、すくいあげた水が、寒い水のあいだ凍っていたのを、立春の今日のあたたかい風がとかしているであろうか。
鑑賞
巻第一 春歌上
立春の日に読んだ歌。
『礼記(月令)』の「孟春の月、東風氷を解く」によったもの。
作者
紀貫之
出典
古今和歌集
その他の歌
松山の浪のけしきはかはらじをかたなく君はなりまさりけり
としのうちに春はきにけりひととせをこぞとやいはむことしとやいはむ
春霞たてるやいづこみよしののよしのの山に雪はふりつつ
雪の内に春はきにけりうぐひすのこほれる涙今やとくらむ