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表題
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竹取物語
呉竹の世世の竹取野山にも
さやは侘びしきふしをのみ見し
歌の意味
代々竹を取って生業として来た私たちも、野山にこもっても、それほどまでの辛い思いばかりではありませんでした。
鑑賞
車持の皇子が『蓬莱の玉の枝』を手に入れるまでの苦労を聞いた後に、竹取の翁が詠んだ歌。
「呉竹」は呉から移植した竹。淡竹のこと。
「呉竹の」は「よ」にかかる枕詞。「よよ」と「ふし」と「竹取」の縁語。
作者
出典
竹取物語
その他の歌
限りなき思ひに焼けぬ皮衣袂かはきて今日こそは着め
名残なく燃ゆとしりせば皮衣思ひの外にをきて見ましを
わが袂今日かはければ侘しさの千種の数も忘られぬべし
真実かと聞きてみつれば言の葉を飾れる玉の枝にぞありける