古典和歌stream
表題
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竹取物語
わが袂今日かはければ侘しさの
千種の数も忘られぬべし
歌の意味
潮と涙に濡れた私の袂が、今日(うれしさに)乾いたので、つらかった多くのことも忘れてしまうでしょう。
鑑賞
車持の皇子が竹取の翁が詠んだ「呉竹の世々の竹取野山にもさやは侘びしきふしをのみ見し」への返歌。 かぐや姫との結婚の条件である蓬莱の玉の枝を持ってくることできた今までの苦労はすべて報われるという意味。
出典
竹取物語
その他の歌
名残なく燃ゆとしりせば皮衣 思ひの外にをきて見ましを
呉竹の世世の竹取野山にも さやは侘びしきふしをのみ見し
真実かと聞きてみつれば言の葉を 飾れる玉の枝にぞありける
年を経て波立ち寄らぬ住の江の まつかひなしと聞くはまことか