古典和歌stream
表題
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古今和歌集
谷風にとくるこほりのひまごとに
うちいづる浪や春のはつ花
歌の意味
谷間を吹く風とける氷の間から流れ出る波が春の最初の花であろうか。
鑑賞
巻第一 春歌上 寛平の御時の后宮の歌合の歌 一首の中に名詞が多く用いられ、歌にリズムを与えてる。 歌合は歌人が左右に分かれ、歌の優劣を競った文学的な遊びのことである。 古今和歌集ではこの歌の前後はうぐいすの歌であるが、この歌だけが違っている。
作者
源当純
出典
古今和歌集
その他の歌
はるやとき花やおそきとききわかむ 鶯だにもなかずもあるかな
春きぬと人はいへどもうぐひすの なかぬかぎりはあらじとぞ思ふ
花のかを風のたよりにたぐへてぞ 鶯さそふしるべにはやる
うぐいすの谷よりいづるこゑなくば 春くることをたれかしらまし