古典和歌stream
表題
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古今和歌集
たれしかもとめてをりつる春霞
たちかくすらむ山のさくらを
歌の意味
だれが尋ねもとめて言って折り取ったのだろうか。春霞が一面に立ち込めて隠していた山の桜を。
鑑賞
巻第一 春歌上 折り取ってある桜の花を詠んだ歌。 春霞が人目にふれぬように隠していた山桜を誰が折り取ったのであろうかと感嘆している。 深窓に育てられた女性を連想することもできる。
作者
紀貫之
出典
古今和歌集
その他の歌
みわたせば柳桜をこきまぜて 宮こぞ春の錦なりける
いろもかもおなじむかしにさくらめど 年ふる人ぞあらたまりける
桜花さきにけらしなあしびきの 山のかひより見ゆる白雲
み吉野の山べにさけるさくら花 雪かとのみぞあやまたてける