- 歌の意味
- はかなく消えてしまう朝露は、それども消え残ってもいるだろう。しかしその朝露よりもずっとはかない、あなたとの仲を誰が頼りにすることができるだろうか。
- 鑑賞
- 五十 鳥の子を
ある男がいた。男のことを不誠実だと言って恨む女を男は恨んだ。
歌は男の「鳥の子を十づつ十は重ぬとも思はぬ人をおもふものかは」に対する女の返歌。
朝露は日が昇るとすぐ消えてしまうので、男も朝露のようにはかなく女のもとから消えて別の女のところへ行ってしまうのだろう。
浮気性のある男を非難する女を男は「おまえのことなど好きになれない」という男女によくある喧嘩を歌のやりとりで描かれている。
この歌のやりとりはさらに続く。
- 作者
- 出典
- 伊勢物語