古典和歌stream
表題
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伊勢物語
恋しくは来ても見よかしちはやぶる
神のいさむる道ならなくに
歌の意味
恋しいのなら来てごらんなさい。恋は神様が禁止なさるものでもないのだから。
鑑賞
七十一 ちはやぶる ある男が伊勢の斎宮の御殿に勅使として参上した。その御殿で女房と色好みの話をした。 歌は女房が詠んだ「ちはやぶる神の斎垣も超えぬべし大宮人の見まくほしさに」に対する男の返歌。 女房の詠んだ歌と同様に感情を率直に表現している。 日本神話に登場する神も事を行っているので、神がそれを禁じることもないと言っているのか。
出典
伊勢物語
その他の歌
見るめかるかたやいづこぞ棹させて 我に教へよあまの釣舟
ちはやぶる神の斎垣も超えぬべし 大宮人の見まくほしさに
大淀の松はつらくもあらなくに うらみてのみもかへるなみ哉
目には見て手にはとられぬ月のうつの 桂のごとき君にぞありける