古典和歌stream
表題
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古今和歌集
けさきなきいまだたびなる郭公
花たちばなにやどはからなむ
歌の意味
今朝になって鳴いたばかりで、まだ旅の途中のほととぎすよ、わたしの家の花橘に宿をかりてほしいものだ。
鑑賞
巻第三 夏歌 ホトトギスやうぐいすは季節になると山から出てきて山から里に出て来て鳴くものと考えられていた。そのホトトギスは橘に宿るものとされた。 ホトトギスの鳴き声を心ゆくまで鑑賞したいという願望だろう。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
さつきまつ花橘のかをかげば 昔の人の袖のかぞする
いつのまにさ月きぬらむあしびきの 山郭公今ぞなくなる
おとは山けさこえくれば郭公 こずゑはるかに今ぞなくなる
郭公はつこゑきけばあぢきなく ぬしさだまらぬこひせらるはた