古典和歌stream
表題
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古今和歌集
やどりせし花橘もかれなくに
などほととぎすこゑたえぬらむ
歌の意味
ほととぎすがとどまる花橘もまだ枯れないのに、どうして鳴き声がしなくなったのだろうか。
鑑賞
巻第三 夏歌 寛平の御時の后宮で歌合に番(つが)われた歌。 ほととぎすが宿っていた花橘が枯れたのなら仕方ないが、そうでもないのにほととぎすの声が聞こえなくなったのは、どうしてだろうかと詠んでいる。
作者
大江千里
出典
古今和歌集
その他の歌
五月雨に物思ひをれば郭公 夜ふかくなきていづちゆくなむ
夜やくらき道やまどへるほととぎす わがやどをしもすぎがてになく
夏の夜のふすかとすれば郭公 なくひとこゑにあくるしののめ
くるるかと見ればあけぬるなつのよを あかずとやなく山郭公