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表題
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竹取物語
逢ふ事も涙に浮かぶ我が身には
死なぬ薬も何にかはせん
歌の意味
かぐや姫に逢うこともできず、わが身が浮かぶほど悲しみの涙を流しているのに、不死になることに何の意味があるというのか
鑑賞
かぐや姫が月へ行ってしまった後、傷心の帝が詠んだ歌。
帝はかぐや姫が残していった不死の薬とこの歌を月のいわかさと言う人に「天に近き山」へ大勢の兵士を連れて登らせ、頂上で焼くように命じた。
以来、その山を「ふし(不死・富士を掛けた)の山」と名づけた。
作者
出典
竹取物語
その他の歌
葎はふ下にも年は経ぬる身の何かは玉の台をも見む
今はとて天の羽衣着る折ぞ君を哀れと思ひ知りぬる
松山の浪にながれてこし船のやかてむなしくなりにけるかな
浜千鳥跡はみやこにかよへども身は松山に音のみぞ鳴く