古典和歌stream
表題
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古今和歌集
はるのきるかすみの衣ぬきをうすみ
山風にこそみだるべらなれ
歌の意味
春の着る霞という着物は、横糸がうすいので、山風にふかれて着物が破れほころびそうに思われる。
鑑賞
巻第一 春歌上
春霞のたなびいている様子を、薄絹に見立て、はかなくむら消えになるのを横糸が弱く山から吹きおろす風で破れはしないかと趣向を立てた歌。
作者
在原行平朝臣
出典
古今和歌集
その他の歌
君がため春ののにいでてわかなつむわが衣手に雪はふりつつ
かすがののわかなつみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ
ときはなる松のみどりも春くれば今ひとしほの色まさりけり
わがせこが衣はるさめふるごとにのべのみどりぞいろまさりける