古典和歌stream
表題
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伊勢物語
谷せばみ峰まではへる玉かづら
絶えむと人にわが思はなくに
歌の意味
谷がせまいので山の頂までのびている蔓草のように、いつまでもあなたとの関係を切ろうと思っていないことよ
鑑賞
三十六 玉かづら ある男が「私のことを忘れてしまったようですね。」と強い調子で問いただしに来た女に詠んだ歌。 『万葉集』巻十四・東歌に収録されている「谷せばみ峰にはひる玉かづら絶えむのこころ我がもはなくに」の類歌。
出典
伊勢物語
その他の歌
いへばえにいわねば胸にさわがれて 心ひとつに歎くころかな
玉の緒をあわをによりて結べれば 絶えてののちもあはむとぞ思ふ
我ならで下紐とくな朝顔の 夕かげまたぬ花にはりとも
二人して結びし紐をひとりして あひ見るまでは解かじとぞ思ふ