- 歌の意味
- あなたの家を出て帰ってきた私の足跡さえもまだそのまま変わらずに残っているでしょうが、何しろ浮気っぽいあなたのことだから誰かの通い道に今はもうなっているのだろうか。
- 鑑賞
- 四十二 出でて来し
ある男が、情が多く様々な男と関係を持つことが好きな女だと知り名がら互いに語らいあって親しい関係をもった。
男は女に浮気をされるのが心配でひんぱんに通って行ったが、女の浮気性をあきらめて通って行かないでいることもできなかった。
歌は男が二三日ほど行くことが出来なくて女に詠んでやった。
このような女性は色好みの女として表現される。魅力のある女性で男を悩ませるが、魅力のある女性の場合でも色好みは美徳にはならなかった。
男は女に心ひかれつつも浮気を不快に思い、嫉妬もしている。歌ではそういった整理できない心情が詠まれている。
- 作者
- 出典
- 伊勢物語