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ながからぬ命のほどに忘るるは
いかに短き心なるらむ

歌の意味
長くもない一生の間に忘れてしまうとは、なんと短い心なのだろう。
鑑賞
百十三 ながからぬ

 歌はある男が、女が去って一人暮らしをしていて詠んだ。

 「短き心」を去ってしまった女の心と見ると、長くもない人生で男を思い続けられないのかと非難めいた嘆きにとらえることができる。
 また「短き心」を女と死別した男の心と見ると日ごとに亡き女への思いが薄れている、そんな心を省みた自嘲して「短き心」と詠んだようにも解釈できる。
作者
出典
伊勢物語

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