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須磨のあまの塩焼く煙風をいたみ
思はぬ方へたなびきにけり

歌の意味
須磨の海岸の海人が塩を焼く煙は風がひどく吹くので思いもしない方向へたなびいてしまった。
鑑賞
百十二 須磨のあまの  ある男がいた。ねんごろに夫婦になろうと約束していた女がいたが、他の男に心を傾けてしまった。  歌は男が詠んだ。  歌は煙を女、風を他の男に例えて詠まれている。  よほど他の男の誘惑が強かったのか、女にまたはやむを得ない事情があったのか。誘惑に負けたとすると女が不実であったと言える。
出典
伊勢物語
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