古典和歌stream
表題
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古今和歌集
さくら花ちりぬる風のなごりには
水なきそらに浪ぞたちける
歌の意味
桜の花が散ってしまった風の名残としては、水のない空に波がたっていることだ。
鑑賞
巻第二 春歌下
延喜十三年三月十三日、亭子院の歌合せの歌。
風に吹き散らされて空一面に舞った桜の花びらが風の余波と見立てて空に波が立つと詠んでいる。
作者
紀貫之
出典
古今和歌集
その他の歌
山たかみみつつわがこしさくら花風は心にまかすべらなり
春雨のふるは涙かさくら花ちるををしまぬ人しなければ
ふるさととなりにならのみやこにも色はかはらず花はさきけり
花の色はかすみにこめて見せずともかをだにぬすめ春の山かぜ