古典和歌stream
表題
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古今和歌集
むかしべや今もこひしき郭公
ふるさとにしもなきてきつらむ
歌の意味
昔の事が今も恋しいのだろうか、ほととぎすは昔住んでいたこの地にばかり鳴いて来るようだ。
鑑賞
巻第三 夏歌
以前に住んでいたところでほととぎすの鳴いていたのを聞いて詠んだ歌。
ほととぎすが、昔住んでいたところで鳴くのを聞いて、昔のことを懐かしく思い出しているのだろうと詠んでいる。昔を懐かしむのは作者自身で、ほととぎすに自分の気持ちを託している。
作者
みぶのただみね
出典
古今和歌集
その他の歌
ほととぎすこゑもきこえず山びこはほかになくねをこたへやはせぬ
郭公人まつ山になくなれば我うちつけにこひまさりけり
郭公我とはなしに卯の花のうき世の中になきわたるらむ
はちすはのにごりにしまぬ心もてなにかはつゆを玉とあざむく