古典和歌stream
表題
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古今和歌集
きのうこそさなへとりしかいつのまに
いなばそよぎて秋風の吹く
歌の意味
昨日、早苗を取って植えたばかりであるのに、いつの間に稲葉がそよいで秋風が吹くのであろうか。
鑑賞
巻第四 秋歌上
初秋の田園風景を詠んでいるとともに、季節の移り変わりの早さ、時の流れの速さを読んでいる。
初二句の稲の苗を植えるとあるが、人間の営みを感じさせる。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
河風のすずしくもあるかうちよする浪とともにや秋は立つらむ
わがせこが衣のすそを吹き返しうらめづらしき秋のはつ風
秋風の吹きにし日より久方のあまのかはらにたたぬ日はなし
久方のあまのかはらのわたしもり君わたりなばかぢかくしてよ