古典和歌stream
表題
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古今和歌集
織女にかしつる糸の打ちはへて
年のを長く恋ひや渡らむ
歌の意味
七夕に貸した糸のように長く年を経て恋つづけるのだろうか。
鑑賞
巻第四 秋歌上 七月七日の夜に詠んだ歌。 「織女にかしつる糸」は七夕の祭りで女子が糸を供えて裁縫、機織りの上達を祈るために行うもので織姫に糸を貸すことに見立てたのだろう。 「年のを」は糸の縁語。長く続く意に使われる。 彦星と織姫の恋が長く続くのだろうという意味で詠まれている。
作者
凡河内みつね
出典
古今和歌集
その他の歌
契りけむ心ぞつらきたなばたの 年にひとたびあふはあふかは
年ごとにあふとはすれどたなばたの 寝るよのかずぞ少なかりける
こよひこむ人にはあはじたなばたの ひさしきほどに待ちもこそすれ
今はとてわかるる時は天河 わたぬさきに袖ぞひぢぬる