古典和歌stream
表題
-
古今和歌集
今はとてわかるる時は天河
わたぬさきに袖ぞひぢぬる
歌の意味
「今はもうこれまで」と別れる時には天の川を渡る前に私の袖は濡れてしまった
鑑賞
巻第四 秋歌上
七月七日の夜が明ける前に詠んだ歌。
彦星になって詠んでいる。一年後にならなければ再び逢うことができないと、別れを惜しんで涙を流す様子が詠われている。
天の川を渡ると涙で袖が濡れるが、それよりも先に自分の涙で袖を濡らすと彦星の悲しみが表現されている。
作者
源むねゆきの朝臣
出典
古今和歌集
その他の歌
織女にかしつる糸の打ちはへて年のを長く恋ひや渡らむ
こよひこむ人にはあはじたなばたのひさしきほどに待ちもこそすれ
けふよりはいまこむ年のきのふをぞいつしかとのみ待ちわたるべき
このまよりもりくる月の影見れば心づくしの秋はきにけり