古典和歌stream
表題
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古今和歌集
こよひこむ人にはあはじたなばたの
ひさしきほどに待ちもこそすれ
歌の意味
私は今夜訪れる人に逢うつもりはありません。七夕のように長い間、待つようになってしまうから。
鑑賞
巻第四 秋歌上
「待ちもこそすれ」の部分は元永本では「あえもこそすれ」となっており、これが原形だろうという見方もある。「あえ」には「あやかる」の意味もあり、七夕のように一年に一度しか会わないようになってしまうと縁談を断るようなシチュエーションで詠まれたのだろうか。
作者
素性法師
出典
古今和歌集
その他の歌
年ごとにあふとはすれどたなばたの寝るよのかずぞ少なかりける
織女にかしつる糸の打ちはへて年のを長く恋ひや渡らむ
今はとてわかるる時は天河わたぬさきに袖ぞひぢぬる
けふよりはいまこむ年のきのふをぞいつしかとのみ待ちわたるべき