古典和歌stream
表題
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古今和歌集
白雪のところも分かず降りしけば
いはほにも咲く花とこそ見れ
歌の意味
白雪が場所を選ばず降り敷いたので、巌(いわお)にも花が咲いているように見える。
鑑賞
巻第六 冬歌 志賀の山越えで詠んだ歌。 美しく積もった雪を花に見立てて詠んでいる。草木だけでなく大きな岩に積もった雪を落花ではなく咲く花として美しさを讃えている。
作者
紀秋岑
出典
古今和歌集
その他の歌
我がやどは雪降りしきて道もなし 踏み分けてとふ人しなければ
雪ふれば冬ごもりせる草も気も 春に知られぬ花ぞ咲きける
みよしのの山の白雪つもるらし ふるさと寒くなりまさりけり
浦ちかく降りくる雪は白浪の 末の松山こすかとぞ見る