- 歌の意味
- 冬でありながら空から花が散ってくるのは、雲の向こうは春になっているからだろうか。
- 鑑賞
- 巻第六 冬歌 雪が降っているのを詠んだ歌。 雪を花に見立てた歌は「万葉集」以来の表現で、雪の降る様子に桜の花が散るような美しさを感じて詠んでいるのだろう。「雲のあなたは春にやあるらむ」とあるので春を待ち望む気持ちせいで雪を花に見間違えたと考えると、冗談を言っているような軽い印象を受ける。 作者の清原深養父は三十六歌仙の一人で、『枕草子』の作者である清少納言の曽祖父としても知られている。
- 作者
- 深養父
- 出典
- 古今和歌集
- その他の歌