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朝ぼらけ有明の月と見るまでに
吉野のさとに降れる白雪

歌の意味
明け方に有明の月と見えるほどに、吉野の里に白雪が降っていることだ。
鑑賞
巻第六 冬歌

 大和国(奈良県)に下っていたときに雪が降っていたのを見て詠んだ歌。

 「有明の月」は夜明けの空に残っている月のことで、雪明かりを月の明るさと見間違うほどだったと情景の美しさが詠まれている。

 この歌は『百人一首』にも収録されている。
作者
坂上是則
出典
古今和歌集

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