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ちはやぶる神や切りけむつくからに
千歳の坂も越えぬべらなり

歌の意味
この杖は神が切り出したのだろうか、これをつくと千年の齢の坂を越えてしまうようである。
鑑賞
巻第七 賀歌

 光孝天皇がまだ親王であった時に祖母の八十の賀のために銀で杖を造ってあったのを見て、祖母に代わって詠んだ歌。

 八十歳の祝賀で杖を贈ることが『礼記』に記載されている。歌としては贈られた杖を素晴らしいと褒め、おかげでさらに長生きできそうだと詠んでいる。
作者
僧正遍昭
出典
古今和歌集
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