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亀の尾の山の岩根をとめて落つる
滝の白玉千世のかずかも

歌の意味
亀の尾山の岩をつたわって落ちる滝の水滴はあなたの千年の齢の数であろうか。
鑑賞
巻第七 賀歌

 貞辰(さだとき)親王が祖母の四十歳の年賀を大井で開いた時に詠んだ歌。

 長寿の象徴である「亀」と滝から落ちた水が大量の飛沫となる様子を長寿の齢に見立てて、歌を贈る女性を祝っている。

 「亀の尾の山」は現在の京都府京都市嵐山付近で大堰川近くの山のことである。
作者
紀惟岳
出典
古今和歌集
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