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さくら花散りかひくもれ老いらくの
来むといふなる道まがふがに

歌の意味
桜の花よ、散り乱れて曇れ、老いが来るという道が分からなくなるように。
鑑賞
巻第七 賀歌

 堀河の大臣の四十歳の年賀を九条の家で催したときに詠んだ歌。

 この歌を贈った相手の藤原基経の活躍がまだまだ続くだろうという意味を、桜の華々しさが老後の安心を遠ざけると表現することで表している。
作者
在原行平朝臣
出典
古今和歌集
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