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くるしくもふりくる雨か三輪が崎
佐野のわたりに家もあらなくに

歌の意味
さびしい心をくるしめるように降りこめてくる、この雨よ。三輪が崎の、佐野のあたりは雨をよける家さえ見あたらないというのに。
鑑賞
巻四 蛇性の婬

漁師を生業として栄えていた家の三男、豊雄が旅の高貴な女と雨宿りをした。女はとても美しく浮かれた豊雄が、土地について詠まれた万葉歌を雨宿りしている情景と重ねて話した。

雨が降ることは信仰の意味と捉えることもできる。三輪が崎は熊野大社も近く歌は神話的な世界とひとりの旅人の孤独な心の表現を詠んでいる。
作者
上田 秋成
出典
雨月物語
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