- 歌の意味
- どうして鳥が鳴くのだろうか。だれにも知られないように、恋い慕っている私の思いからすると、夜明けには程遠い。
- 鑑賞
- 五十三 いかでかは
ある男がめったに逢えない女に、やっとのことで逢った。いろいろと世間の人のまつわる話をしていると鶏が夜明けが近いこと告げるように鳴いた。
歌は鶏の声を聞いた男が詠んだ。
なかなか逢えなかった女と話をしていると、気がつけば明け方近い時間になっていた。自分ではそんなに時間が経ったとも思えないが、女と別れなければならない焦りや残念に思う気持ちが詠まれている。
- 作者
- 出典
- 伊勢物語