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行きやらぬ夢路をたのむ袂には
天つ空なる露やおくらむ

歌の意味
行く着くことのない夢路をたよりにして眠る私の袂には空の露で目が覚めるとびっしょり濡れている。
鑑賞
五十四 行きやらぬ

ある男が薄情で思いを訴えても、いっこうに反応しなかった女に詠んだ歌。

現実には逢えないものと諦めているが、せめて夢だけでもと寝入り、涙に濡れた袂を空の露のせいだろうという意味で詠まれている。
作者
出典
伊勢物語

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