古典和歌stream
表題
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伊勢物語
桜花ちりかひくもれ老いらくの
来むといふなる道まがふがに
歌の意味
桜の花よ、散り乱れてあたりを曇らせてくれ。老いることがやってくるであろう道がわからなくなるように。
鑑賞
九十七 老いらくの 堀川の大臣という人がいた。その四十歳の祝いを九条にある家で催された。 歌は祝いの席で近衛の中将が詠んだ。 近衛の中将は在原業平のことで、この歌は『古今集』にも収録されている。
出典
伊勢物語
その他の歌
彦星に恋はまさりぬ天の河 へだつる関を今はやめてよ
秋かけていひしながらもあらなくに 木の葉ふりしくえにこそありけれ
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