古典和歌stream
表題
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古今和歌集
おもふどち春の山辺にうちむれて
そこともいはぬたびねしてしが
歌の意味
気心のあったもの同士、春の山辺を連れ立って歩き回り、どこへ行くと何も決めずに旅寝をしたいものだ。
鑑賞
巻第二 春歌下 春の歌として詠んだ歌。 気の合った友人同士で遠くへ出かける。現在ではどうという事でもないが、当時は現実ばなれした空想だったのだろう。自由へのあこがれが詠まれている。
作者
素性法師
出典
古今和歌集
その他の歌
吉野川岸の山吹ふくかぜに そこの影さへうつろひにけり
かはづなくゐでの山吹ちりにけり 花の盛りにあはまし物を
あづさゆみ春たちしより年月の いるがごとくもおもほゆるかな
なきとむる花しなければうぐひすも はては物うくなりぬべらなり