古典和歌stream
表題
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古今和歌集
わがやどの池の藤波さきにけり
山郭公いつかきなかむ
歌の意味
わたしの屋敷の池のほとりにある藤の花が咲いた。山のほととぎすは、いつ来て鳴くであろうか。
鑑賞
巻第三 夏歌
風に揺られる藤の花を波と見立てて美しい情景が詠まれているが、山にいる郭公(ほととぎす)を待つ心に重点がおかれた歌である。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
ぬれつつぞしひてをりつる年の内に春はいくかもあらじと思へば
けふのみと春をおもはぬ時だにも立つことやすき花のかげかは
あはれてふ事をあまたにやらじとや春におくれてひとりさくらむ
さ月まつやま郭公うちはぶき今もなかなむこぞのふるごゑ