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秋の野に人松虫のこゑすなり
我かとゆきていざとぶらはむ

歌の意味
秋の野に人を待つ虫の声が聞こえる。私を待っているのだろうか、いざ訪れてみよう。
鑑賞
巻第四 秋歌上

 シンプルで軽快な印象の歌である。松虫は今の鈴虫のことで、この歌では女性に例えられているらしい。
女性に待たれているとなると男の期待もふくらむ。高揚する男の心情がよく表れている。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集

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