古典和歌stream
表題
-
古今和歌集
夜を寒み衣かりがねなくなべに
萩の下葉も移ろいにけり
歌の意味
衣を借りるほど夜が寒くなり、雁の鳴き声が聞こえてくると萩の下の葉も色づいて枯れてきたことだ。
鑑賞
巻第四 秋歌上
夜が冷え込むようになり、雁が鳴き声が聞こえ、萩の葉が枯れ色になっていく様子で秋の深まりをかんじさせる。
この歌には「ある人が言うには柿本人麻呂が詠んだ歌である」と注釈が入っている。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
いとはやも鳴きぬる雁か白露のいろどる木々も紅葉あへなくに
春霞かすみていにし雁がねは今ぞ鳴くなる秋霧の上に
秋風にこゑを帆にあげてくる舟は天の門渡る雁にぞありける
うき事を思ひつらねて雁が音の鳴きこそ渡れ秋の夜な夜な