古典和歌stream
表題
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古今和歌集
佐保山のははそのもみぢ散りぬべみ
夜さへ見よとてらす月影
歌の意味
佐保山の柞(ははそ)の黄葉が散りそうになっていたので夜も見なさいというように照らす月である
鑑賞
巻第五 秋歌下
秋の明るい月の光に照らされた紅葉を美しいと感じながら、やがて散ってしまうと惜しむ作者の気持ちが詠まれている。
柞(ははそ)は木の名前で、ナラ、コナラ、ブナ、カシワなど。
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
その他の歌
秋をおきて時こそ有りけれ菊の花うつろふからに色のまされば
咲きそめし宿しかはれば菊の花色さへにこそ移ろひにけれ
おく山の岩垣もみぢ散りぬべしてる日のひかり見る時なくて
竜田河もみぢ乱れて流るめりわたらば錦なかやたえなむ