- 歌の意味
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禊をする川の瀬を見ると、日も暮れる夕暮に、波が立っていたのだった。
- 鑑賞
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巻第三 夏歌 284
詞書は前の歌に続き「延喜御時月次屏風に」
巻第三
夏歌を結ぶ歌である。六月の末に行われる祓の場面を詠み、夏の締めくくりとする。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の紀貫之は『古今和歌集』の撰者で、その仮名序を執筆した。巻第一では第十四首
第八十一首、巻第二では第百八首ほかに現れた。本巻ではこれが初めての登場である。
場面は六月の末の夕暮、場所は川の瀬である。
直接の契機は月次屏風の歌としての詠進である。
六月の末には夏越の祓が行われ、川で身を清めて半年の穢れを払った。夏の最後の行事であり、この歌が巻末に置かれるのはそのためである。
初句「禊する」で行事が示される。
二句「河の瀬見れば」は、川の浅瀬を見ると、の意である。「瀬」は第二百十七首
第二百五十三首でも用いられた語である。
三句「唐衣」は舶来の美しい衣をいい、ここでは下の「日も」を導く枕詞のように働く。同時に「立つ」が衣を「裁つ」意を響かせ、衣の縁語となる。
四句「ひも夕暮に」の「ひも」は「日も」であると同時に、衣の「紐」を掛ける。第二百六十四首の清輔歌と同じ掛詞であり、上の「唐衣」がそれを支えている。祓では衣を脱ぎ、また人形を流すこともあった。
結句「波ぞたちける」は「ぞ」の係り結びで、「ける」の連体形が結びとなる。「立つ」は波が立つ意で、「唐衣」からの縁語として「裁つ」の意も含む。衣と日と波が一つの音のうちに折り重ねられており、技巧を凝らした一首で夏の巻が閉じられる。
みそぎ:川で身を清め、穢れを払う行事
からころも:舶来の美しい衣。「日も/紐」を導く
ひも:「日も」に衣の「紐」を掛ける
たつ:波が立つ意と、衣を裁つ意を響かせる
- 作者
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紀貫之
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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