古典和歌stream

増鏡 - 後醍醐天皇

遂にかく沈みはつべき報ひ有らば
上無き身とは何生まれけん

遂にこう沈み果てるはずの報いがあるのならば、この上ない身としてはなぜ生まれたのだろう。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

いさ知らず猶憂き方の又も有らば
此の宿とても忍ばれやせん

さあ分からない。今よりなお憂い所がまたあるならば、この宿でさえも懐かしく思い出されるのだろうか。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

しるべする道こそ有らずなりぬとも
淀の渡りは忘れしもせじ

道案内をする役目こそなくなってしまったとしても、この淀の渡りは忘れはしまい。

詳細を見る

増鏡 - 尊良親王

花は猶とまる主に語らへよ
我こそ旅に立ちわかるとも

花はやはり、あとに残る主人と語り合っておくれ。私は旅に立ち別れるとしても。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

命あればこやの軒ばの月も見つ
又いかならん行末の空

命があるので、この昆陽の軒端の月をも見た。また今後はどうなるのだろう、行く末の空は。

詳細を見る

増鏡 - 尊良親王

いとせめてうき人遣りの道ながら
同じとまりと聞くぞ嬉しき

たいそう切なく、人に強いられた憂いの道ではあるけれども、同じ泊まりだと聞くのが嬉しいことだ。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

水の泡の消てうき世を渡る身の
羨ましきは海士の釣舟

水の泡のように消えて、憂き世を渡る我が身にとって、羨ましいのは海人の釣舟である。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

花は猶うき世もわかず咲きてけり
都も今や盛りなるらむ

花はやはり憂き世をも分け隔てせずに咲いたことだ。都も今は盛りであろうか。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

あと見ゆる道のしをりの桜花
此の山人の情けをぞ知る

跡の見える道のしおりとなっている桜花よ。この山人の情けを知ることだ。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

あはれとは汝も見るらん我が民と
思ふ心は今も変はらず

あわれと、お前も見ているだろう。我が民と思う心は今も変わらない。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

よそにのみ思ひぞやりし思ひきや
民のかまどをかくて見んとは

よそながらばかり思いやっていた。思ったことがあろうか、民のかまどをこうして見ようとは。

詳細を見る

増鏡 - 千種忠顕

変はらぬを形見となして咲く花の
都は猶も忍ばれにける

変わらぬことを形見として咲く花につけて、都はやはり懐かしく思い出されることだ。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

色も香も変はらぬしもぞ憂かりける
都の外の花の木末は

色も香も変わらぬことこそがつらいのだ。都の外の花の梢は。

詳細を見る

増鏡 - 千種忠顕

うき旅と思ひは果てじ一枝の
花の情けのかかる折には

憂い旅だと思いきってしまいはすまい。一枝の花の情けがこうしてかかる折には。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

花の春又見ん事のかたきかな
同じ道をば行きかへるとも

花の春をまた見ることの難しいことよ。たとえ同じ道を行き帰ることがあるとしても。

詳細を見る

増鏡 - 後醍醐天皇

聞きおきし久米の佐良山越えゆかん
道とは予て思ひやはせし

かねて聞き知っていた久米の佐良山、そこを越えて行く道であるとは、前もって思ってなどいただろうか。

詳細を見る