- 表題
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- 古今和歌集
古今和歌集 - 紀利貞
今日別れ明日はあふみと思へども
夜や更けぬらむ袖の露けき
今日別れても、明日には「逢ふ身」という名の近江にあなたはいるのだと思うけれど、夜が更けたのだろうか、袖が露でしっとりと濡れていることだ。
古今和歌集 - 紀利貞
かへる山ありとは聞けど春霞
たち別れなば恋しかるべし
越の国には「帰る」という名のかへる山があるとは聞いているけれど、春霞が立つように、あなたが旅立って別れてしまったなら、きっと恋しく思うだろう。
古今和歌集 - 難波万雄
あふさかの関しまさしきものならば
飽かず別るる君をとどめよ
逢坂の関が、「逢ふ」という名のとおりに本当に人を逢わせる関であるならば、名残の尽きないまま別れていくあなたを引きとめてくれ。
古今和歌集 - よみ人しらず
唐衣たつ日は聞かじ朝露の
おきてし行けば消ぬべきものを
唐衣を裁つというその「たつ」日、あなたが旅立つ日のことなど聞くまい。朝露が置くように、あなたが私を置いて起きて出て行ってしまえば、私は露のように消えてしまうにちがいないのに。