- 歌の意味
- 花見には人々が群れをなして出かけるけれども、青柳の糸の下には来る人もいない。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 35
詞書「題しらず」
人々は花見には連れ立って出かけるのに、青柳の下にはやって来る人もいないと、柳の寂しさを詠む。華やかな花と地味な柳との対比に、柳へのささやかな同情が込められている。
初句「花見には」は、桜の花見を指し、次歌から始まる桜の歌への橋渡しとなる。
二句「群れて行けども」は、群れをなして行くけれども、の意で、「ども」が逆接を表す。
三句「青柳の」は、本巻の第三十二首から続く青柳の一連の最後に置かれる。
四句「糸のもとには」は、柳の枝を糸に見立て、その下には、の意である。
結句「くる人もなし」は、人が「来る」意と、糸を「繰る」意を掛けた掛詞で、「糸」と「繰る」が縁語をなす。
くる:人が来る意と、糸を繰る意を掛ける
- 作者
- よみ人しらず
- 出典
- 拾遺和歌集
- 前の歌
- 青柳の花田の糸をより合はせて 絶えずも鳴くか鶯の声
- 次の歌
- 咲けば散る咲かねば恋し山桜 思ひ絶えせぬ花の上かな